外国文認証

外国文認証とは

書記 :
お電話ありがとうございます。丸の内公証役場でございます。
依頼者:
もしもし? この間お世話になりました有楽町です。今年の秋から、韓国の大学の客員教授として半年間講義をすることになったのですが、先方からパスポートの写しとこちらで取った私立大学の修士号の修了証明書と戸籍謄本を送ってくださいと言われました。また公証人による認証も必要だと言われたのですが、正直よくわかりません。どのようにすればよろしいでしょうか。
書記 :
お久しぶりです。海外で教鞭を取られるのですか。すごいですね。 さて、認証というのはその文書に記載されている署名が間違いなくその本人の署名であるということを公証人が証明することです。 日本では文書に署名して実印を押して印鑑証明書を添付すれば通用しますよね。でも、海外ではそれだけでは通用しません。公の信用付与機関である公証人の証明が必要なのです。
依頼者:
文書の中身が正しいということも証明してくれるのですか?

私文書の認証と公文書の認証

書記 :
いえ、公証人が証明できるのはあくまで署名や記名押印がその人のものに間違いない、ということに限られます。 ただ、その文書が明らかに法律上無効であったり公序良俗に反する内容であれば認証はできません。 また、公証人が認証する文書というのは、官公署ではない一般の方が作成し、署名した文書(「私文書」)だけがその対象になります。 ですから、お客様のおっしゃった文書の中では、修了証明書だけが私文書ですから、これを公証人が認証することになりますが、外国に提出するということから、原則的にはまず、お客様に「この修了証明書は、私が大学に申請して交付してもらった修了証明書に間違いない」という内容のお客様の署名押印付きの「宣言書」(カバーレター)を作っていただきます。
そして、公証人がそのお客様の署名押印について「お客様が公証人の目の前でこの宣言書に署名押印した」という認証文を作り、これをカバーレター付きの修了証明書と一緒に綴じて一体とするという方法をとります。この場合には他にお客様の顔写真のある身分証明書と認印が必要です。
提出先が卒業証明書の写しでよいという場合はもっと簡便になります。その写しが原本を正確に複写したものであることを公証人が認証すればいいのですから。この場合は、公証役場へ卒業証明書の原本と写しを持参していただき、公証人がこれを見比べて原本の写しに間違いないと認められる場合はその旨の認証文を作成してこれを写しに添付します。
依頼者:
わかりました。それでは次に、パスポートや戸籍謄本のような公文書の場合、認証できるかどうか教えてください。
書記 :
原則として、公文書は公証人の認証の対象になりませんが、それでは認証が全くできないのか、というとそういうわけでもないのです。
日本公証人連合会のホームページのこちらのページに詳細が説明されていますので、参考にしてください。

公文書の翻訳

依頼者:
よく読んでみます。ところで、認証していただく文書の翻訳はお願いできるのですか?
書記 :
いえ、役場ではそのようなサービスはしていません。ともかく、提出先が認証を受けるべき文書の翻訳を必要としているのか、外国文による認証文を求めているかを確認してから、役場に依頼していただきたいと思います。
なお、一般的には、外国分認証とは外国語で作成された私署証書(作成者の署名、署名押印または記名押印のある文書)に対して、公証人が日本語で認証するとともに、認証文言を英訳してローマ字のサインを付し、外国で通用するようにしており、これが企業間の取引等では極めて有用で、幅広く活用されています。

外国文認証の手続の流れ

依頼者:
わかりました。先方に連絡してみます。なお、今後のためにお聞きしたいのですが、提出先に出す文書については、公証人の認証を受けるだけでいいのでしょうか。
書記 :
いえ、海外の提出先では、認証文に公証人の肩書が記載されていても、その認証者がはたして権限を有する日本の公証人かどうかは署名や職印を見ただけでは分からないことがあります。ですので、外国文認証の際には以下のような手続を重ねることになります。
  • ①公証役場で受ける公証人の認証
  • ②その公証人の認証が間違いない旨の法務局長の公印証明
  • ③法務局長の公印が間違いない旨の外務省の確認証明
  • ④提出先国の駐日大使館の領事証明
結構大変ですね。でも、このうち②と③の手続は東京都内及び神奈川県内の公証役場で認証を受ければ省略することができます。

手続に必要な時間と費用

依頼者:
なるほど、よく分かりました。 提出先とよく連絡し合ってから宣言書やこれに付ける書類を持って公証役場にお願いに行きますが、認証に必要な時間と費用はどのくらいかかるでしょう?  また、他に持参しなければならないものがありますか?
書記 :
認証文をお渡しするまでの時間は、認証対象文書の製本の形態、頁数、通数、混雑状況、依頼を受けた時間帯、書記の出張等の執務状況、公証人の執務状況などの状態によりまちまちです。5分程度で済む場合、30分程度かかる場合、なかには1時間以上かかる場合、さまざまです。その都度、お客様にお知らせしますのでご理解下さい。ただ、当役場では可能な限り迅速に処理し、約束した時間は守るよう配慮しております。
また、認証の手数料は、文書に金額に関する記載があるかどうか、外国文か日本文かで違ってきます。認証を受ける文書に金額の記載がなく、外国語による宣言書の認証の場合がは、費用は、宣言書1通ごとに1万1500円となります。 今回は、自然人(個人)という立場でご署名されているので、お客様は身分証明書をご持参ください。 普通ご持参いただいている身分証明書は
  • ・印鑑証明書(実印もご持参ください。)又は
  • ・自動車運転免許証
  • ・パスポート
  • ・写真付きの住民基本台帳カード
といった公的機関が発行した顔写真付き身分証明書のどれか1つです。
人違いを避けるために,写真がついていない健康保険証や住民票では認証できません。印鑑登録証明書であれば発行から3か月以内のものを提出してください。それ以外の身分証明書は,こちらでコピーを取らせていただいてお返しします。 もし、宣言書に署名のほか押印もされるのであれば認印をお持ちください。 では、よくお調べになってからいらしてください。お待ちしています。
依頼者:
なるほど、よく分かりました。

留学に必要な書類の相談

依頼者:
それから、ちょっとついでにおたずねしますが、知り合いの学生で、アメリカの公認会計士の資格を取るために留学を希望している者がいますが、留学先の大学に提出する書類について認証が必要になるんだけど、どうしたらいいかと言って困っている者がいるんですが、相談に乗って頂けないでしょうか。
書記 :
よくあるお話しですよね。いつでもご相談に応じますので、その学生さんにそのようにお伝え下さい。